放射線管理委員会で毎年行っている放射線管理研修会の報告を記載します。以下放射線管理委員の實田からの報告です。
. 弟5回 (一社)熊本県放射線技師会 放射線管理委員会研修会報告書
. 放射線管理委員 實田 亜希
下記のプログラムで放射線管理委員会 研修会を実施しましたので報告いたします。
当日は5名の先生方の発表を頂き、放射線技師会会員33名に放射線技師会非会員1名を加えた計34名の出席でした。このうち放射線管理士は、14名となっております。
はじめに、熊本大学医学部付属病院 栃原先生より、「放射線被ばく線量情報管理について」情報提供をして頂きました。被ばく低減とは、照射線量をただ減らすことではない。放射線測定やDRLの作成を行うことで放射線を管理し、被ばくの低減につながる。被ばく低減について現状から取り組み方まで幅広く勉強することができました。
つぎに、「医療被ばく低減施設認定のコツ」について教えて頂きました。内容は、熊本ではまだ3施設しかない医療被ばく低減施設ということで、認定取得の経験や感想、また済生会熊本病院については更新が近いということで、更新に向けての取り組みの発表がありました。
最後に、佐賀関病院 桑原先生より、「放射線災害時の診療放射線技師としての役割」について講演をして頂きました。講演では、桑原先生自身がDMAT隊員として活動されていることもあり、原子力災害時にスクリーニング検査や被ばく相談を行った実際の経験や、精力的に開催されているスクリーニングの指導や合同演習のお話を聞くことができました。
今回の研修会では、被ばく低減に向けた取り組み方や心構えについて、複数の先生方の意見を聞くことができ、また、桑原先生の災害時の出動経験などを聞けて大変貴重な研修になりました。今回、桑原先生には遠方よりお越しいただき大変感謝いたします。
日時:平成29年1月28日(土)13:30~17:00
会場:熊本大学医学部付属病院 東病棟12階多目的ホール
熊本市中央区本状1丁目1-1
プログラム:
1.[開会の辞] 13:30~13:35 開会挨拶 (一社)熊本県放射線技師会 会長 肥合 康弘
2.[情報提供] 13:35~14:05 座長 熊本市医師会熊本地域医療センター 黒田 洋明
. 「放射線被ばく線量情報管理について」
. 熊本大学医学部付属病院 栃原 秀一
3.[テーマ講演] 14:15~15:15 座長 熊本市医師会熊本地域医療センター 黒田 洋明
. 「医療被ばく低減施設認定のコツ」
. 医療法人信岡会菊池中央病院 和田 誠次
. 熊本地域医療センター 石橋 謙吾
. 済生会熊本病院 江崎 泰史
15:15~15:35
討論
4.[特別講演] 15:45~16:45 座長 熊本大学医学部付属病院 下之坊 俊明
「放射線災害時の診療放射線技師としての役割」
社会医療法人佐賀関病院 桑原 宏先生
5.[閉会の辞] 16:45~16:50 (一社)熊本県放射線技師会 放射線管理副委員長 白川 裕一
▲特別講演中の桑原先生